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祈願の灰燼用語集2

  • 執筆者の写真: みのる 実川
    みのる 実川
  • 5月28日
  • 読了時間: 6分

更新日:5月29日

【怪異とは】


呪術師の言う怪異とは、この世の理を歪めて存在しているものの総称である。

自然法則に反した異常な存在。場所や現象その物も含まれる。

幽霊、妖怪、化け物、悪魔などと呼ばれるものも怪異の範疇。


基本的に人間に対して害を成すとされている。


一見ただそこに存在するだけの怪異なども存在するが、それらは等しく空間や時間を歪め別の怪異を呼び寄せ、被害を拡大する。存在するだけでアウト。存在する事を世界から認められていないが、存在しようとする性質を持つ。



【怪異の発生条件】


怪異が発生する際、人間の強い思念が基盤となっていることが多い。人間の強い思念、怨み、殺意、怒り、悲しみ、恐怖……あげるとキリがないが、そういった負の感情が主に怪異を形成する。(稀にそうでない場合もある)

1人の意識が基盤となる場合もあるし、大勢の共通認識が基盤となる場合もある。もちろん複合する場合もあるし、人に危害を加えるものは両方の性質を兼ね備えていることが多い。



【異界を発生させる怪異】


根幹となる思念が強ければ強いほど、発生確率が上昇する。様々な要因が複合しているので、思念の強さオンリーで異界を発生させるという訳では無い。


様々な要因の例

・そもそも土地の空間が歪んでいる・壊れている

・土地的に空間を歪めやすい

・たくさんの思念が集まり、停滞しやすい

・怪異と怪異が合体した


空間と時間そのものを歪めることによって、根幹となる思念の望みを反映させる。

しかし、その望みは正確に反映されることは無い。基礎が歪んだ空間にものを作ると、全てが歪むから当然のことである。


また、イレギュラーな怪異として、神の領域にいるものが弱体化し、人々に見境なく危害を加える場合もある。所謂歴史に残る厄災だ。大飢饉、地震災害、大火山の噴火などの元凶である。これらを根本から退治する事は、人の手によって行うことが不可能である。大凡の場合、神格に協力を仰ぐ。大きな災禍が起こると新たな呪術師が増えるのは、災禍の時にしか神格とまともにコンタクトや意思の疎通を取れないからである。



【怪異を何故放っておいてはいけないのか】


・人間の社会生活に支障をきたすから

・神の意向に背く


この2つの理由から、怪異は討伐される。

前者は容易く想像が可能なので、後者の説明をする。

端的にどういう事かと言うと、「序列最下位のカスがイキってるのを見過ごせない怖い先輩が、焼きを入れている」である。

人間などという矮小な劣等種由来の怪異が、神格にしか許されない世界の理への干渉を行っている事が我慢ならないのである。メンツを潰されていると思っている。

しかし、怪異は数が多く、神格から見ると10cm四方の空間(日本列島)に無限湧きしている小バエを、1匹1匹捕まえて潰さなければいけない程度に面倒くさい。というか、そこまで細かな動作が出来ない。何せ存在が大きすぎるから、人差し指で(指があるのか分からないが……)1匹潰すと大陸がぶっ壊れる。一気に殺虫剤(のようなもの)を撒けば良いのだが、人間やほかの生き物まで全滅させてしまう。全滅させるのは、さすがに世界の理の意向に反する。

という事で、うじゃうじゃ居る人間と呪術の契約(自分のほんの一端の力を貸す)を結んで、退治をさせているのである。お前たちの種族が産んだのだから、お前たちがケツを拭けという事だ。


ここで聡い人間はお気づきかもしれないが、怪異を放置しそのまま育てると神域に干渉できる。たくさんの人間の生活は破綻するが、1次元上の存在にアプローチをかけるには、人間をやめて怪異に成れ果てる事が正規ルートなのである。

これまでにそういうアプローチにまで到達することの出来た呪術師は、片手で数えられる程度に存在するが、もれなく全員が人間から敵認定をされ、野望は果たされることは無かった。



【上位存在から見た人間】


上位存在から見た人間は、おやつみたいな物である。人間そのものを食べる訳ではなく、彼らが発する感情エネルギーを食べている。主食では無いので、本当におやつみたいなものだ。棚に陳列された、数あるお菓子の中から、「たまに食べたくなるな。人間の感情味」位の認識。ちょっと希少で高級かも。

人間から見た家畜みたいな物なので、人間が小賢しい真似をすると上位存在は劣等種がイキるなよ。と思っている。上位存在の中にも可愛い家畜だと思っているものも居るので、一概には言えない。

呪術の契約で人間が感情エネルギーを対価に支払うのも、上位存在的には、相場よりも安く上質なおやつが手に入る位の感覚なのかもしれない。

怪異を倒した後に残留した感情エネルギーは変わり種なので、特定の上位存在が好んで食す傾向がある。


上位存在が弱ると災厄として地球にやってくる状態は、「どうせなら死ぬ前に好きなおやつ無限に食べたいな」みたいな感じ。金を払わずに作物食べて畑を荒らすみたいな状態なので、他の上位存在は、「ええ加減にせえよこの死にかけが。みっともないとこ見せんと、さっさとくたばれ」と地球に意識を向けます。あんまりにも人間の社会が終わりになると、おやつの総数が減るので、呪術師を増やして、人間社会を再建するのに使ってね。という感じ。



【怪異の討伐方法】


・上位存在の力を借りて、歪み修正パッチを当てる

呪術師には必ず歪み修正パッチが配布されている。これは威力の差あれど、血統の最終契約者まで必ず持ち越す能力である。

契約神によって手法は異なる。


エミの場合の発動条件

・怪異の核を突き止め、怪異の根幹となる感情に共感する

怪異がどういう経緯で発生し、どんな感情で怪異に成れ果てたのかを知り、共感する(憐れむ)ことにより術式が発動する。怪異を倒した時に1番周囲の人間や空間への悪影響なく退治することが出来る方法である。


怪異討伐の際、強いエネルギーが衝突し合うので、人間からの視点では分からないが、空間が歪む。

空間の歪みは大きければ大きいほど、修正されるのが遅延し、また新たな怪異を引き寄せるので、出来るだけ今ある歪みを広げない方向性で討伐をしなければいけない。

江戸以前の怪異討伐では全く配慮がなされて居なかった為、空間が歪んだままの場所(現在修正中)がまだ残っている。


右京の場合の発動条件

・除霊パンチ

怪異に敵意を向けて拳、または手の延長線にある物体を打ち込む(投擲可)。威力が強すぎる分、極小の空間が一時的に歪むので、歪んだ空間が即時修正される衝撃が肉体を襲い拳で直接打ったら必ず気絶する。

対策方法としては、投擲する、棒状の物を媒介して敵意を打ち込む事だが、手から距離が離れる事に威力が低下する。

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